食事の姿勢が悪いとどうなる?お口と体に与える影響とその対策
食事をするときの姿勢が悪いと、食べ物をうまく噛めなかったり、飲み込みにくくなったりするだけでなく、長期的にはお口や体全体に様々な影響を及ぼします。
特に成長期にある子どもにとっては、正しい姿勢で食事をすることが、顎や体の発達に深く関わるため、非常に重要です。今回は、正しい食事の姿勢がもたらす効果と、食事中の正しい姿勢のポイントについてご紹介します。
食事の姿勢が悪いとどうなる?
よく噛めない
姿勢が悪いと、食べ物をしっかりと噛むことができません。よく噛めないと、消化不良を起こしやすくなり、胃腸に負担をかけます。
むせやすくなる
食べ物や飲み物が気管に入りやすくなり、むせたり、誤嚥(ごえん)を引き起こすリスクが高まります。誤嚥は食べ物や飲み物が気道に入ってしまうことで、これと一緒にお口の中の細菌が体内に入ることで、誤嚥性肺炎を引き起こす原因となり、特に高齢者において重大な健康問題につながることがあります。
顎や体の成長に影響
子どもの場合、正しい姿勢で食事をしないと顎の成長に悪影響を与える可能性があります。顎が適切に発達しないと、噛み合わせや歯並びにも悪影響が出ることがあります。また、姿勢が悪いと全身のバランスが崩れ、背骨や筋肉にも負担がかかることがあります。
正しい食事姿勢のポイント
では、どのような姿勢が「正しい食事の姿勢」と言えるのでしょうか?以下に、食事の際に注意すべきポイントをいくつかご紹介します。
①背筋をまっすぐに保つ
椅子に座る際は、背もたれに頼らずに背筋をしっかり伸ばします。頭が前に出たり、背中が丸くならないように注意しましょう。
②足をしっかりと床につける
足が床につかないと、体のバランスが崩れ、姿勢が悪くなりがちです。特に子どもの場合、椅子の高さを調整するか、足置きを使用して、足がしっかり床につくようにしましょう。
③食器の位置を調整する
食器の位置が遠すぎると、前かがみになるなど姿勢が悪くなってしまいます。お茶碗は手で持って、お皿は近くに置くというように無理のない姿勢で食事ができるようにしましょう。
④顔をまっすぐ前に向ける
食べ物を口に運ぶ際、顔が横や下を向いていると、噛む力がうまく伝わらず、しっかりと噛めなくなります。顔をまっすぐに保ち、正面を向いて食べることを意識しましょう。
まとめ
今回は、正しい食事の姿勢がもたらす効果と、食事中の正しい姿勢のポイントについてご紹介しました。食事をする際の姿勢は、単に食べやすさだけでなく、健康全般に大きな影響を与えます。特に子どもにとっては、顎の発育や全身の成長に関わるため、正しい姿勢で食事をすることが非常に重要です。
毎日の食事を通して、少しずつ意識をして良い姿勢で食べる習慣を身につけましょう。