食育でお口から健康なからだを目指そう
食べることは生きていくうえでとても大切な事であり、食べ物をよく噛む、バランスよく食べる、行儀よく食べる、食事を楽しむなどだけでなく、みんなで一緒に食事をすることでコミュニケーションの取り方やマナーを学んだり、配膳や片付けなど協調性・社会性を身につける場でもあり、子どもにとっては心身共に大きな影響を与えます。これらは自然に身につくことではなく、様々な食に関する経験「食育」を通して身につくものです。
現代では親の共働きや一人暮らしも増えたり、新型コロナウイルス予防などで食事をみんなで一緒に食べる機会が減りました。
孤食や早食い、不規則な食生活、バランスの悪い食事の影響もあり、特に子どもの場合、舌をうまく使えない、硬いものがかみ切れない、まる飲みをしてしまう、顎が正しく成長できず歯並びが悪くなるなどの問題も増えてきています。
食育の大切さを理解することは、健やかな生活を送るためにとても重要です。お子様だけでなく、成人の方も今からでも遅くありません。今回は実践しやすい内容を紹介しますのでぜひトライしてみてくださいね。
歯科と食育の関係
しっかりと噛んで飲み込む、味わう、食事を楽しむ、栄養をとって健康なからだを維持するなど、お口が健康でなければできません。そのために、歯科ではお子様からお口の成長を見守り、虫歯や歯周病を予防する習慣や正しい知識を身につけ、いつまでもご自身の歯で何でもおいしく食べられることを目標に食育を推進しています。
よく噛んで食べることの効果
- 肥満を防ぐ
- 味覚の発達に繋がる
- 顎の発育ときれいな歯並びに繋がり、はっきりとした発音や豊かな表情になる
- 脳の働きが活発になる
- 唾液がたくさん出て、歯の病気を防ぐ
- 胃腸の働きを助ける
- 健康で丈夫なお口の成長に繋がり、集中力や全身の力が湧く
親や家族から「よく噛んで食べなさい」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。よく噛んで食べることは様々な効果があります。まずは1口30回噛むことを目標に意識して食べましょう。噛み応えのあるナッツなどをトッピングに使ったり、食材を少し大きめに切るなどの工夫で噛む回数を増やすことができます。
おやつ(間食)を上手にとろう
おやつ=お菓子ではありません。特に子どもにとってのおやつは、3回の食事だけでは取り切れない栄養を補う大切な役割があります。
虫歯の原因になりやすいもの、なりにくいものの特徴を知り、取り入れてみましょう。
虫歯の原因になりやすいものの特徴
糖分が多く、食べるのに時間がかかり、お口に残りやすいもの。具体的にはチョコレート、ケーキ、キャラメル、ガムなど。
虫歯の原因になりにくいものの特徴
糖分が比較的少なく、食べるのに時間がかからず、お口に残りにくいもの。具体的にはおせんべい、果物、ナッツ類、チーズ、ゼリーなど。
規則正しく食べる
飲食すると、お口の中では酸によって歯の表面のカルシウムが溶け出す脱灰と、それを修復する再石灰化が繰り返されます。だらだらと食べていると、歯の修復が間に合わず、虫歯になりやすくなってしまいます。
したがって、食べる時間や量を決め、いつまでもだらだらと食べないようにしましょう。
食べ方を少し変えるだけで、お口とからだに良い様々な効果を得ることができます。
この他、1日3食しっかりと食べる、給食をみんなで楽しむ、収穫や調理実習、郷土料理や旬の食材を知ることなども食育になります。
もちろん食べた後は歯磨きをしたり、歯科定期健診も忘れずに。
当クリニックではお子さまからご年配の方まで、お口の様々なお悩みを一緒に解決いたしますのでお気軽にご相談ください。
参考
テーマパーク8020 歯科から食育
https://www.jda.or.jp/park/eatright/