見直そう!コロナ禍の健康管理
過去のコラムでもお口の健康が全身の健康にも影響を与えることをご紹介してきましたが、コロナ禍で感染症対策に、うがい、手洗い、マスクに加え「お口のケア」が注目されています。
しかしお口のケアが感染症対策になるという事実を知らない人は約76%という結果も。この機会に、お口のケアの基本をしっかりおさえておきましょう。
お口の汚れがつきやすいところを知ろう
プラークがつきやすいところ
プラーク(歯垢)は、歯と歯の間や歯と歯茎の境目、歯が重なり合ったところ、奥歯のかみ合わせや歯の裏側などにつきやすいですので、歯を磨く時に少し意識してみるといいでしょう。
歯石がつきやすいところ
上の奥歯の外側や、下の前歯の裏側など唾液腺に近い部分は唾液の成分の影響で歯石が付きやすい傾向にあります。
歯磨きの基本
⻭ブラシの持ち⽅
⻭ブラシは鉛筆を握る様に、⼒を⼊れずに軽く握ることで歯の表面や歯茎などお口の中を傷つけません。細かく⻭ブラシを動かすことができます。
磨き⽅
⻭の表⾯は⽑先をきちんとあてて軽く⼩刻みに動かします。奥⻭の頬側は、⼝を軽めに開いて磨くと、⻭ブラシが奥まで⼊りやすくなります。
⻭と⻭茎の間は、⻭ブラシを45度の⾓度で当てて、軽く⼩刻みに動かします。⻭と⻭茎の境⽬は汚れがたまりやすく、磨き残しも多くなる部分です。⻭周病予防や改善にも効果的ですので、意識して丁寧に磨きましょう。
奥⻭のかみ合わせは、⻭のくぼみに沿って細かく磨きましょう。
前⻭の裏側は、⻭ブラシを縦や斜めにして、⻭ブラシの⾓をあてて軽く⼩刻みに動かします。
お口のトラブルと全身疾患
お口のトラブルの中でも、歯周病は、口腔内だけではなく、心臓や血管などの身体にも悪影響を及ぼします。糖尿病や脳卒中、心筋梗塞、誤嚥性肺炎、低体重児出産に加えて、近年ではアルツハイマー型認知症にも関係している可能性があることも研究されています。
お口と身体の健康を維持するためには、お口のケアだけでなく規則正しい生活やバランスの良い食事、充分の睡眠などが基本となりますので、生活習慣も見直してみてくださいね。
コロナ禍における歯磨きマナーについても過去のコラムでご紹介していますので、併せてご覧ください。
「コロナ禍における歯磨きマナー(https://orihara-dc.com/2021/09/21/brush-teeth-manners/)」
参考
日本歯科医師会 歯の学校vol.73
https://www.jda.or.jp/hanogakko/vol73/iroha.html