2026年9月21日

歯肉炎・歯周炎・歯槽膿漏の違いって?歯周病の進行と対策

「歯肉炎」「歯周炎」「歯槽膿漏」——どれもCMなどでよく聞く言葉ですが、「なんとなく全部同じようなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

じつはこれらは別々の病名ではなく、すべて「歯周病」という同じ病気が進行していく段階の名前です。

それぞれの段階で症状や治療方法が大きく異なるため、今の自分がどの段階にいるかを知っておくことがとても大切です。

今回は、それぞれの段階の違いと特徴、そして早めに対処することの大切さをご紹介します。

 

歯周病の進行段階:3つのステップ

歯周病の進行段階

① 歯肉炎:歯茎だけに炎症が起きている段階

歯肉炎は、歯周病のもっとも初期の段階です。歯と歯茎の境目にプラーク(歯垢)が溜まることで、歯茎に炎症が起こります。

主な症状は、歯磨きのときに血が出る、歯茎が赤く腫れる、などです。ただし、痛みはほとんどなく、見た目の変化も少ないため、自分ではなかなか気づきにくいのが特徴です。

この段階では、まだ歯を支える骨(歯槽骨)には影響が出ていません。歯科医院での適切なクリーニングと、毎日の丁寧な歯磨きによって回復が見込めます。

 

② 歯周炎:炎症が歯を支える骨にまで広がった段階

歯肉炎が進行すると、炎症が歯茎の奥、歯を支えている骨(歯槽骨)や歯根膜にまで広がります。これが歯周炎です。

歯と歯茎の間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができ、その中に細菌が溜まりやすくなります。口臭が気になる、歯がぐらつく感じがするといった症状が現れることも。歯肉炎の段階よりも治療に時間がかかり、定期的なメンテナンスが欠かせなくなります。

 

③ 歯槽膿漏:歯を支える骨が溶け始めた重度の状態

歯槽膿漏は、歯周炎がさらに進行した重度の状態です。歯を支えている骨が大きく溶けてしまい、歯がぐらぐらになったり、最終的に歯を失ったりすることもあります。

歯茎から膿が出る、歯と歯の間の隙間が広がってきた、食べ物が噛みにくいといった症状がみられます。この段階になると治療は長期にわたり、場合によっては抜歯が必要になることもあります。

 

歯周病が怖い理由

歯周病と全身の関係

歯周病が「サイレントキラー」と呼ばれるのは、初期〜中期にかけてほとんど痛みがないからです。「痛くないから大丈夫」と思っていたら、気づいたときには骨が大きく溶けていた、というケースも珍しくありません。

また、歯周病の原因菌が血流にのって全身をめぐることで、糖尿病や心臓病、誤嚥性肺炎などと関係することも明らかになっています。お口の健康は、全身の健康に直結しているのです。

 

早めのケアが歯を守る

当クリニックの予防歯科

歯周病は、歯肉炎の段階で発見できれば、適切なケアによって回復が期待できます。大切なのは、症状が出てから歯科医院に行くのではなく、症状がないうちから定期的に通うことです。

プロによるクリーニング(PMTC)やスケーリングで歯石・プラークをしっかり除去しながら、毎日の歯磨きの質を高めていくことが、歯周病予防の基本です。

 

まとめ

今回は、歯肉炎、歯周病、歯槽膿漏それぞれの段階の違いと特徴、そして早めに対処することの大切さをご紹介しました。

当院では、担当の歯科衛生士がお一人おひとりのお口の状態を継続的に管理しています。「歯茎から血が出る」「口臭が気になる」「歯がぐらつく気がする」など、少しでも気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。早めの対応が、歯を長く守ることにつながります。

 

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